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コラム

イベントレポート編

BE:YOND by b-en-g 2018 セッションレポート「デジタル変革を強力に推進する“インテリジェントエンタープライズ”とは何か」

講演者

SAPジャパン株式会社
バイスプレジデント チーフ・イノベーション・オフィサー
首藤 聡一郎 氏

講演タイトル

「デジタル変革を強力に推進する“インテリジェントエンタープライズ”とは何か」


日本と米国のIT投資格差は広がっている

1980年代、世界のモノの動きは先進国が中心だった。2011年には、先進国だけでなく、中国やインドなどの新興国もモノの動きをけん引している。SAPジャパンの首藤氏は、「市場や消費者の趣向が多様化しており、大量生産、大量消費モデルではグローバル競争を勝ち抜けない時代になっている。そこで経営においても、国、市場、事業ごとのきめ細かいデータ基盤の構築が求められる」と話す。

そこで注目されているのが「デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)」である。ある調査会社では、デジタル変革を「クラウド、モバイル、ビッグデータなどの第3のプラットフォームを活用し、新しい価値を創出し、競争上の優位性を確立すること」と定義している。しかし多くの企業は既存のビジネスを守ることに手いっぱいで、新しい改革のための余力がない。

首藤氏は、「まずは、新しいことを始める経営資源を確保することが必要になる。例えば、中国の自動車部品メーカーのHasco Vision Technologyは、部品管理をロボット化することで3~4割の余剰労働力を生み出している。これは非常に効果的なやり方である」と話す。日本では、約7割の企業は、老朽化したシステムがテジタル化の足かせになっていると感じており、新たな競争力の創造に利用されるIT投資は2割程度にすぎない。過去20年間で、日本のIT投資額は、米国と比較すると格差が拡大している。同じく過去20年間で、日本の名目GDPはほとんど成長していないが、先進国の名目GDPは米国を筆頭に大きく成長している。

首藤氏は、「米国企業はコスト削減をすでに終了し、そこから産まれた原資でM&A投資を行い、新たな事業を生み出すことが優先施策となっている。一方、日本企業は、いまだにコスト削減が優先施策である。デジタル変革による新規収益源の創造の前に、既存事業の効率化を実現しておくことが必要になる」と話している。

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デジタル変革をコスト削減や事業効率化にも役立てる

今後さらなるIT活用により、企業活動における繰り返しの作業はすべて自動化され、より付加価値の高い業務が創出される。SAPでは、「インテリジェントエンタープライズ」というコンセプトでビジネスの“インテリジェント化”を支援している。コスト削減の事例としては、スイスのエネルギー企業であるAlpiqが、AI/機械学習の活用により、入金消込業務の92%を自動化した。また、英国のエネルギー企業であるAmec foster wheelerでは、機械学習を活用して品質管理コストを30%削減している。

一方、新たな価値創造の事例では、ドイツの自動車部品メーカーであるコンチネンタルが、自動車に取り付けられたドングル(小型の装置)で車両データを収集し、ディーラーや物流会社、修理工場などに提供することで、新たな価値を創出するサービスを展開している。首藤氏は、「デジタル変革では、ユーザー視点が不可欠になる。SAPでは、ユーザーが求めているものを見つけるためにディスカッションし、アイデアを出し、より具体的なイメージとして共有する探索のフェーズから、探索結果をデザインし、プロトタイプを作成するフェーズまでをサポートする」と話す。

さらに、他社との協業・共創の場として、企業やスタートアップ、ベンチャーキャピタル、自治体、教育機関などが参画する「Business Innovators Network」を提供している。ここでは、共同プロジェクトの推進、イノベーター育成、持続可能な開発目標(SDGs)の啓蒙や共同チャレンジ、スタートアップ支援や新規事業開発者向け支援、メンバー交流会などの活動を推進している。

首藤氏は、「デジタル変革により、新たな価値創造と同時に、現行業務の最適化、効率化による余剰資源の創出が急務だ。次にデジタル変革の目的を明確にし、顧客視点の目的の立案が必要。SAPは、インテリジェントエンタープライズやグローバルの知見をもとに、顧客のデジタル変革を支援していく」と話している。

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BE:YOND by b-en-g 2018レポート

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